千葉県成田市ピアノリトミック教室◇◇かとあき先生の講座受講記◇◇先生だって猛勉強?♩♪♬♫?♪♫♪♩?

「教える、運営する、演奏する、自分や生徒や家族の人生を豊かにする」 ピアノ講師は止まっていないのです♬ 日々の学びで得たものを書いていきます

発達障害児とダルクローズリトミック~広島比治山短大馬杉知佐先生講座

こんにちは✨
千葉県成田市加藤彰子ピアノリトミック教室
かとあき先生の講座受講記へようこそ♪

本日は

8/10(水)国立音大附属高校にて開催された

日本ジャックダルクローズ協会主催
第3回ダルクローズフェスティバル3日目

その①
発達障害児に関する職種に関わる方の講座」

についてです。

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私たちは千葉のリトミック勉強仲間、

馬杉知佐先生(左から2番目)が入室された時、

瞬殺、♥射抜かれ組(〃∇〃)
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久し振りの国立駅前、新駅舎、変わらない緑。
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午前の講義の後、ランチはカレー🍛


講師紹介

広島県比治山大学短大幼児教育科専任講師で、

特別支援学校・聾学校勤務経験があり、

日本医療福祉コミュニケーション協会講師、

馬杉知佐先生。

現在

月~金amは大学生の授業、

金pm~土は発達障害児5クラス指導中、とのこと。




今回は2時間無料講座で、

50名くらいの指導者、支援者、などが参加。



発達障害児に特化した講義&ワーク

「感覚統合を軸としたリトミック的プログラム
 ~音楽という理由をもって動けるようになる
 ~お互いに楽しいこと」

①指導者が陥りがちな感覚統合の罠

②ピアノが弾けなくても出来るリトミック的なアプローチ



●統合する感覚とは以下5個
 ①聴覚
 ②触覚
 ③視覚
 ④前庭覚(頭支え、体の傾きと動き支え)
 ⑤固有覚(運動・筋肉・関節)

●本人のやる気、意思、意欲は全く関係なく、

5感の交通整理を繰り返し行うアプローチによって、

感覚を統合して使えるように=脳に栄養を与えること

で、発達障害児の特徴である「緊張」から

「楽しい動き」へ。



●定型発達の子でも感覚統合が出来ていないと

色々なことが困難になる。

いわゆる10歳の壁を乗り越えられるような

アプローチを。

人が自主的に歩く時には何か目的がある

他者の意図歩かされている時には

「いつまで?」「どうして?」「めんどう」

「ここに居たくない」「反応したくない」

幼児や発達障害児の胸の内を知るために、

受講者がただただ5分歩くワークでその状況を体感。

確かにそう思う、関係ないこと考え出す。


次にピアノに合わせて歩く。

やらされているんだけど、

何だか楽しい、動く理由を感じる。

更に

二人並んで相手を見ないで空気を感じて、

同じように抜き足差し足で歩くワーク。

他者に併せるソーシャルコミュニケーションスキルを

持っていてさえ、居心地の悪さ、ストレス、

緊張を感じるのに、

ソーシャルコミュニケーションスキルに縁遠い

発達障害児が人と過ごす時の緊張感覚を体験

感覚統合されないことで、

人の中に入ると更に緊張して、

足指の反返=真っ直ぐ立てない=歩けない。

指導者が陥りがち
①熱意・愛・責任ゆえに………
 ★何で立てないの?
 ★ちゃんとやらせなくちゃ
 ★立たせることにだけ必死になる

②切り替えポイントは○○覚。
 ★まず楽しいこと。指導者の客観的な目。
 ★あ、前庭覚が弱いのか、
  そこを強化する遊びを入れてみよう、
  それに合う音楽を選ぼう、
  よしよし、後ろに倒れたぞ~~
  前庭覚メチャ強化されてる~~~
  強弱速度変えてみよう(リトミック要素)

例としてペアで体感。

向かい合ってタッチング
★聴覚、触覚、前庭覚、固有覚の強化
★ピアノと声掛けを聞いて、
 速度、空間、力のコントロール

おつかいありさん、を使って

あり=1本指で腕を昇って降りる

あり=2本~増やしていく(微細運動)

ぞう=重~~くゆったり腕の上を歩く
※体が後ろに倒れるくらい重くを意図。
 前庭覚強化。

へび=腕の上を掌で這う。いや~~変~~

クラゲ=触る寸前でふわ~ふわ~もっと変
※気持ちいい、が解るには、気持ち悪いを知っておく
など。

ダルクローズリトミックの3大マスト要素

「タイム・スペース・エナジー」

をコントロールするには………

5感の統合が無いとできない。

現代ではこの3要素は

脳の働きと密接していることがわかっている。

実はダルクローズは1924年

パリの病院でリトミックレッスンを使っていた

と言われている。知っていたのか?直感か?

特に「聴覚」に訴える。

聴覚に問題がなければ必ず聞こえているから。

「抑揚」は脳にメチャメチャ刺激に。

例えばママが赤ちゃんに話しかけるような
(マザーリース?)

つまり「音に意味を持たせる」。

ピアノの音が意味を持たないと、

幼児も発達障害児も「聴かない」。

ピアノが弾けない状況では、声、歌で。

声には力がある。知っている声で心拍数が落ち着く。

例えば

「乾布摩擦」か「乾布摩擦(感覚統合)」か

で意図の有無が出てくる。

何の目的で動かしたいのか?それに合わせた曲選び。
音源でもよい。

★聴覚、触覚、固有覚の強化など、
 根拠をもって

ノリノリの曲=小気味良い筋肉の動き
ゆっくりの曲=そーっとコントロール
重い曲=エネルギーを使う

綱引き
全身の筋肉が強く収縮すると全身の筋肉の中にある受容器がそれを感知し、収縮の情態に関する情報を送る。(脳との結び付き)

床の雑巾がけ
走るように拭いていくと体重の半分近くが腕にかかり、腕・肘・手・首の関節や腕の筋肉にある受容器から強い固有受容覚が生まれる。

写生
姿勢を真っ直ぐに保つために固有受容覚や前庭覚の統合が、また、着ている服の生地が気にならないために触覚の統合が必要

ヨガのお山歩き
腹背筋強化にも一番オススメ。

掌タッチ
相手の開いた両掌を1、2、の指示に従ってタッチ、都度ポジションを変える。
これができると、5感統合が出来ちゃう。

馬杉先生のクラスでは、

椅子を使わず週1回50分半年で、

全く何もやらなかった子も

椅子に座れるようになるのだそうです。

そのためには、

音楽という共通アイテムに包まれて、

動かなくても耳は参加している、参加を認めてもらえる嬉しさ、誉められて嬉しいことをピンポイントで誉められる喜びを感じ、

「ここは楽しい、嫌じゃない、緊張しなくていい、余計なものがない、来週も来てもいいかな~」と思わせ、
とにかく来てもらうこと。

参加しなければ成長もない。

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終了。

発達障害児へのアプローチを聞くことで

リトミックが人に果す効果を逆輸入したんです。

自分にはこの上なく分かり易く、

「こうなんじゃないか?」がクリアされました。



最後に、馬杉先生よりオススメの講座紹介。

どんな本よりも発達障害についてわかりやすい、

とのこと。

ご興味がありましたら。

発達障害コミュニケーション指導者認定
http://amwec.or.jp/
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